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【発売されなかった幻のゲーム】
 第11回 ロックマンDASH3(ニンテンドー3DS)

ロックマンDASH3経緯

 『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション』が品切れと、好調な売り上げを記録している。
そんなロックマン系統の作品にも、開発中止に至ってしまったタイトルはあった。
それが、今回紹介する『ロックマンDASH3』だ。
このソフトは、「任天堂カンファレンス2010」に合わせ、稲船敬二氏総指揮によりニンテンドー3DSでの開発をスタートしたことが発表される。
しかし、約1ヶ月後、稲船氏がカプコンを退社。
ニンテンドー3DS発売約1ヶ月後、「ニンテンドー3DS × CAPCOMプレミアム体験会」に出展を予定していたが、東日本大震災の影響で中止に。
さらに1ヶ月後、新PVと「プロローグ版」の配信が発表されるも、配信されることなく開発中止が発表された。

なぜお蔵入りに

 この作品は、当初からユーザー参加型の開発という珍しい方式で開発が進行していた。
SNS内に、「DASH開発室」というコミュニティを設け、ヒロインのデザイン、声優を投票で決めたり、敵キャラのデザイン、街でできる遊びのネタを募集したり。
それを元に試作を作っていたようなので、開発はまだ試作段階だったようだ。
「プロローグ版」の売上次第で、開発の承認が得られる予定だったみたいだが、結局それも配信されずに終わってしまう。

 そもそも、通常試作段階のものが表に出ることはなく、異例のプロジェクトだった。
Wikipediaによれば、ロックマンDASHの売上はPSで15万本、ロックマンDASH2が9万本。
15万本は、今で言えばそこそこのヒットになるが、当時としてはやや厳しい売上。
2の発売が2000年なので、10年以上が経過しての続編の開発ということもあり、発売へのハードルは高かったと思われる。
それを、何とか打破しようとした試みだったのかもしれない。

 この経緯を考えても、今後もこの作品のリリースは厳しそうだ。
ただ、昨今コレクション的なソフトが多数発売されていることから、その可能性はあるのでは。

2023/05/06

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