【黄昏ゲームヒストリー】
第7回 映画版ファイナルファンタジーの失敗
映画版ファイナルファンタジーとは
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が大ヒットを記録している。
しかし、私がゲームの映画で真っ先に思い出してしまうのは、やっぱり映画版『ファイナルファンタジー』なのである。
内容については、見ていないのでわからない。
では、なぜ思い出してしまうのか。
それは、ギネスに載るほどの・・・会社を傾かせるほどの空前の大失敗だったからだ。
興行的には失敗
当時のスクウェアは、飛ぶ鳥を落とす勢いの開発会社だった。
スクウェアが、どのハードに参入するかでトップハードが決まると言っても過言ではないぐらいの。
看板シリーズだった「ファイナルファンタジー」は、映画のようと表されるCGムービーで人々を魅了した。
そしてついに、ハリウッドと組み、FFの生みの親・坂口博信氏が指揮を執った3DCG映画『ファイナルファンタジー』の製作を発表するに至る。
しかし、結果的にこの映画は大失敗に終わってしまう。
アメリカでは数週間で打ち切りになり、日本でも『千と千尋の神隠し』と公開時期が被ってしまうという不運にも見舞われ、こちらも打ち切りに。
スクウェアは、巨額の特別損失を計上、創業以来初の赤字に転落してしまう。
その後、ソニー・コンピュータエンタテインメントから出資を受け、1年後にはエニックスと合併、現在のスクウェア・エニックスが誕生した。
ちょうど、同時期に他シリーズの開発を凍結しファイナルファンタジーに注力する方針を打ち出し、反発するスタッフの退社が増えていた。
思えば、スクウェアに以前ほどの勢いがなくなったのはこの頃だったな。
2023/05/13