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【発売されなかった幻のゲーム】
 第4回 キャベツ(64DD)

キャベツ経緯

 このゲームは、画面写真が1枚も公開されないまま発売中止になるという、まさに幻の一作。
ソフト不足に悩まされていたNINTENDO64では、こういった開発中のタイトルの話が雑誌に載っていることが多かった。
開発は、主に糸井重里さん、任天堂・宮本茂さん、当時HAL研究所社長だった岩田聡さんの3名で制作していたと言われている。

どんなソフトだったのか

 ジャンルは、生き物を育てる育成ゲーム。いや、飼育ゲームというべきだろうか。
似たようなソフトでは、当時「たまごっち」が流行していたが、それよりも前から開発されていたと言われている。
たまごっちやその他の育成ゲームと違う点は、用意されたキャラクターを育てるわけではない、という点だ。
このゲームで生まれたキャラクターは、遺伝的アルゴリズムによって千差万別に成長し、
プレイヤーが指示したことを、ニューラルネットワークで学習していく、というようなゲームだったと、記憶・解釈している。
まさに「自分だけの」キャラクターが生まれる…そんなゲームだったのだと思う。

復活の可能性は…

 任天堂のゲームの場合、発売中止になっても後になって直接的ではなくてもそのアイデアが復活する、というのはよくある話だ。
では、このゲームはどうだろう。
残念ながら、それは厳しいと言わざるを得ない。
開発の中心だった3名のうち
岩田さんは、5年前に他界。
糸井さんは、最近のインタビューとか見ると、もうゲーム開発はおろかゲーム自体にさえも興味がなさそうな印象。
宮本さんは、アニメやUSJの方がメインで、積極的にゲーム開発には関わっていないようだし。
そう考えると、このソフトのアイデアが生きてくる可能性は低い。

 どの程度、完成していたのかもわからないけれど、この3名が関わったプロジェクト、純粋にやってみたいと思うのは私だけではないだろう。
ミニN64、あるいはミニ64DDとか出れば、可能性はほんの少しでも出てくるだろうか…。
SNS時代の今でこそ輝くゲームであるとも考えられるので、Switchで…というのもアリだと思うが。

2020/04/18

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