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【黄昏ゲームヒストリー】
 第3回 ディスクシステム

ディスクシステムとは

 今日から34年前、そのハードは産声を上げた。
当時、日本のメジャーコンソールだったファミリーコンピュータ(以下ファミコン)の周辺機器として。
それが、ディスクシステムだ。
周辺機器とは言え、ファミコン本体と同額ほどする高額なもので専用のソフトが動いたことから、実際にはハードと言った方がしっくりくるかもしれない。
周辺機器としては、十分ヒットと言える400万台以上の売り上げを記録した。
ここまで売上が伸びたのは、ディスクシステムでしか遊べない『スーパーマリオブラザーズ2』の存在が大きいだろう。
また、今なお続く人気シリーズ『ゼルダの伝説』が生まれたのもディスクシステムだった。

ディスクシステムの特徴

 ディスクシステムには、当時のロムカセットにはない大きな特徴があった。
容量のデカさ、価格面での優位性、セーブができる、書き換え可能であるといった特徴だ。

 なんと言っても、ディスクシステム一番の特徴は「書き換えが可能」な点である。
一度買ったパッケージソフトは、購入したらそのソフトでしかない、というのは34年経った今も同じ。
しかし、ディスクシステムのソフトはお店に設置された専用の端末でソフト自体を書き換えられてしまう。
飽きたら、新作に書き換えて、また飽きたら別の新作へ…。という無限ループ。
しかも、その書き換え料金が破格でなんと500円!
ワンコインで新作ソフトが買えるなんて夢のような話。
今時、ダウンロードソフトだってそんな値段じゃ買えませんよぉ(T▽T)

 また、店頭にディスクファクスという端末があり、そこからゲームのスコアを送信して全国のプレイヤーと競い合うという試みも行われていた。
ネットが一般的ではない時代、これができるだけでも画期的だったと言える。

 当時のファミコンソフトはセーブ機能がなく、続きからプレーする場合はパスワードをせっせとメモって、遊ぶ際に入力するという何ともアナログな方法で遊んでいた。
そんな自分自身が「メモり」な日々も、ディスクシステムなら万事解決!
今のゲームと同じ感覚で、ディスク自体に書き込むことができるのだ。
あぁ…この便利さよ、今の子ども達にはわからないだろうな…。

 そんなディスクシステムだったが、欠点もあった。
ゲームコンソールに、ロード時間という悪魔を持ち込んだのもこれが最初だった(はず)。
また、とにかく故障が多いという任天堂にしては珍しい商品でもあった。

ディスクシステムの結末

 そんなディスクシステムだったが、思いのほか短命に終わる。
時代が進むことにより、容量はROMカセットに追い抜かれ、
カセットにもバッテリーバックアップが登場しセーブの問題も解決。
発売から4年目には、発売されるソフトの数はかなり減少してしまう。
さらには、次世代ハード・スーパーファミコンまでもが登場し、『ゼルダの伝説』『光神話 パルテナの鏡』『ファミコン探偵倶楽部』などを生み出したハードは、その姿を消すことになる。

2020/02/21

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